生徒たちにはよく「読書」の大切を説きます。
しかしながら,スマホ世代の生徒たちにとっては,「読書」に対しての具体的なイメージを持ちにくいのもまた現実です。そこで,高校入試に出題された小説をこのブログで紹介し,生徒たちが少しでも「読書」を身近に感じてもらえる機会としてもられば,と考えて記事をアップします。
さて、今回取り上げる本は,河邊徹(かわべ とおる)さんの『蛍と月の真ん中で 』 です。出題は、2023年度徳島県です。
主人公は大学で写真を学ぶ大学生。あることがきっかけで大学を休学し、蛍の写真を撮りに辰野というところに出かけます。そこで出会った人々との交流を通して、主人公が成長していくストーリーです。人と自然とのかかわり、人と人とのかかわりを考えさせられる物語です。
自然とのかかわりは、以前にこちらのブログでも紹介したはらだ みずきさん 『海が見える家』と通じるところがあります。私たちは現代の便利な生活と引き換えに何を無くしてしまったんだろう、と再び考えさせられました。何かに追われるようにあくせくと働く(勉強する?)現代の生活に、「そんなに焦って頑張れなくてもいいんだよ、もっとスローな生活もいいんじゃない」と優しく言ってもらっているような気もして、癒やされます。何かに行き詰まったときに読むと、心の支えとなるような1冊でした。(タイトル写真は,『全国高校入試問題正解』ですが,今回取り上げた本は読了して投稿しています。)
今は学年末テスト対策中であまり本を読む時間が取れないと思いますが、テストが終わったら興味ある本を手に取ってもらえたら…と考えております。
立志館進学教室は、子ども達と共に学ぶという視点を大切にしていいます。